環境との共生 どんな環境に家を作るのか、住まい手の生活に対する考え方もあるので 色々と変わってくるとは思います。 家は元来環境から生活空間を守るシェルターですが、 完全に対立するのではなく、 取り入れるものを取捨選択してうまく付き合っていくのが 賢いやり方ではないでしょうか。 |
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■ 陽射しの量を軒先で調整する ・ 日本には四季があって、季節で気温が変わるのと 同時に太陽の高さも変わります。 軒先を作ることで強い夏の日差しは家の中には入らず、 逆により多くの陽射しが欲しい冬場は太陽が低く、 軒下から光を取り込むことが出来るのです。 |
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雨は屋根で受けてやるのが基本でしょう。 いつも真上から降ってくるとは限らないので、 軒を出す事は防水、壁の汚れ防止からも大切ですね。 でもいつでもどこでも軒が出ていればいいかといえば、 デザイン的につまらなくなってしまいます。 そこが難しい所です^^。 |
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模型で見るのと違って、 人間の目線のレベルからすると 軒裏って結構大きく家の表情に 関わってくると思います。 |
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■ デッキで反射光を和らげる ・ 夏場は上からの日差しだけでなく、下からの照り返しも 和らげないといけません。 南側に大きく開口を設けた場合は、 軒先とともに下にデッキ敷きをしてやると 反射光がやわらかくなっていい感じです。。 |
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建物と庭との間にある半屋外空間としても 色々な使い勝手が生まれます。 |
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■ 北向の窓 ・ 最近の住宅ではとかく南側に大きな窓を設けることが多いですが、実は日本の伝統建築では北側に開口があることが多いのです。景色を楽しもうと思えば光の当たっている面を見るには窓は北向になります。 北側の光は1年を通して安定しているので、夏場もブラインドがいりません。冬場の日光はまた別の窓から取り込む方が合理的です。 ←左側が景観を楽しむための北向の窓。 冬場は右側の南側窓を使って2階レベルから吹抜を通し日光を取り込みます。 夏場はブラインドを下ろして遮光します。 |
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■ 風をさえぎらない ・ 目隠しが欲しけど、風は通したいというときなんかは ルーバーが有効だと思います。 また塀なども形状に一工夫すると ある程度空気の通りを確保することが出来ます。 |
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ルーバーを使えば中から外は見えるけど、 外から中は見えないという 不思議な技が使えます。 |
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このルーバーは目隠しではなく 手摺兼用のアイストップです。 アイストップと言うのは 視線をそこに集める事で、 向こう側を意識させないように するという手法です。 |
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■ 一部屋ふた窓 ・ いくらエアコンがあるとは言っても自然の風が一番気持ちがいいのは明白です。 入口と出口がなければ風は吹き抜けません。 なので一部屋には最低2箇所は窓を設けるようにします。 どうしてもレイアウト的に無理な場合は、ドアを引き戸にして開放できるようにしておきます。 |
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■ 温度差を設けない ・ 従来の断熱は部屋ごとに断熱をするという考え方ですが、 ある部屋が暖かくても違う部屋に行ったり廊下に出れば 急激に温度が変わってしまって、 高齢になれば体に負担がかかります。 なるべく建物全体で断熱を行って、 家の中での温度差を少なくするほうがいいと思います。 ただ闇雲に温度調整できる単位を広げるだけでは光熱費が嵩むので、 気密工事やより一層の断熱工事、 上下階での空気の循環を促すようなしくみが必要だと思います。 |
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■ 基礎に蓄熱する ・ 一般的な床下の断熱に対して、基礎部分で断熱をするという考え方は寒冷地では多く採用されています。 地面は年間を通して温度変化が少ないので、そことは断熱しないという考え方です。古くは竪穴式住居と同じ原理です。 また、断熱材を基礎の外側に貼ることにより、コンクリートは蓄熱体なので蓄熱材として利用できます。 冷暖房運転時の熱を蓄えて、停止時には放出します。 詳しくはこちらをどうぞ^^。 |
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■ 汚さない。汚れてもいい。汚れがとれる。 ・ 何の材料を使っても、時間と共にものが汚れていくのは 程度の差があっても仕方がないことです。 「汚れにくい材料」 「汚れても掃除のできる材料」 「汚れるほどに味わいの増す材料」の3つを 有効に使い分けるのがいいと思います。 ←軒の出があまり取れないところにはガルバリウム鋼板を使いました。 |
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ここは粗めの左官仕上げで、 汚れるほどに味わいが出ると言う考え方です |
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壁もただ普通の白いペンキを塗っただけでは 汚れた時きついですね。 (もちろん塗りなおせばいいんですが) ここでは中性洗剤を使って 水拭きのできる塗料を使用しています。 |
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■ 木を呼吸させる ・ 家の中で最も表に出てくる木材は床材ですが、 ここに無垢材を使用し、 更に木の呼吸を妨げない塗料を使うことで 床材が室内の湿度を調整してくれます。 裸足で歩いたときの触感も気持ちがいいです。 |
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