碧を向く家-A邸     施工:原口建設

碧と書いてみどりと読みます。
五行思想の影響でしょうか、アジア圏では方位としての東は季節で言えば春、色で言えば緑で表されることが多いようです。太陽の昇る方角だからなんでしょうね^^。
碧という漢字にはあおという読み方もありますが、古来中国では言語的に青と緑は明確には分けられていませんでした。なので東の守り神が青龍です^^。
この敷地の東側には公園があり、更にその向こうには丘陵の景色、文字通りの緑が広がっています。
南側の隣地は少々高くなっていて既存家屋も迫っていますので、建物は南東に庭を持つ東向きを基本とした配置とプランにしています。

 

囲炉裏は固定ではなく可動式です^^。
雪見障子は庭だけが切り取って見れるのがいいですね。

写真の五徳の置き方は上下逆でした。みなさんお間違えの無きよう^^;。

 

床材は在庫処分特価だったラオスパインです(もちろん無垢)^^。みんなで蜜蝋を塗りました。
壁は和紙貼りです。光の反射が柔らかいですね^^。
ローコストですが大人な素材の組み合わせです。



 

LDKの天井は杉板張りのアシンメトリーな船底天井です。
頂部が換気スリットになっていて、畳スペースには囲炉裏が設置される予定です。
今回はエアコンはあえての露出取り付けです。見た目的には隠蔽したいところですが
効きとメンテ性が悪くなるのでケースバイケースです^^;




キッチンの高さは950mmです。この高さになるとフルオーダーにしたほうが逆に安上がりです。
木質な空間の中にあえてステンレスむき出しのフレームキッチンをアイランド設置しています。




濡れ縁は床レベルより一段落として腰かけるのにいい高さになっています。
諸事情あって雨戸が付いています。雨戸付けたの初めてかも^^;。
南側隣地の擁壁は緑で隠れる予定^^。




縁側兼廊下です。
東南向きなので午前中の光がたっぷり入ります。
逆に午後は光の当たった遠景が楽しめます。




二つある個室の障子は敷居と鴨井が繋がっていてどちらも閉じることができます^^。
個室の床は全て畳敷です。
壁と天井の和紙の重ね代はあえて太目にしてもらっています^^。


 

玄関は至ってシンプル^^。
向こう側にある引き戸の奥は土間収納です。

墨入りモルタルも目地を切ると高級感があります^^。




この家もきっと進化し続けることでしょう・・・。
キッチン脇の収納にはロールスクリーンがかけられ、表しの梁にはハンモックが吊るされました^^。
キッチンの背面台には電子コンベック(電子レンジとガスオーブンが一体化したもの)が置かれています。
 

 

外観はシンプルな切妻です。
予算節約で外構は殆どが既存の使いまわしです^^。
追加で植えた株立の樹木やツタが育つのが楽しみです。