新興住宅地(2012年7月30日筆)

連日オリンピックと共にロンドンの風景が中継で流されています。
ロンドンに限らずヨーロッパの町並みはどうして美しいのか?
というよりは日本の町並みはどうしてこんな感じなのかと家族から聞かれたりします^^;。
住宅街などにおいては電柱の存在、街中においては看板の存在がかなりの悪影響を及ぼしているというシンプルな回答もありますが、それはほんの一面であって、後ろに控えるもっと根本的な問題が顔を出しているに過ぎないのではないでしょうか?
ではその問題が何かといえば・・・ざっくり言うと俯瞰で全体を見渡し考えるという事が我々日本人は苦手だということです。
語弊がありますね^^;。考えること自体が苦手というよりは、考えを実際の動きに変えていくシステムを持っていないと言ったほうがいいかもしれません。

という前置きは置いておいて・・・具体的に新興住宅地について考えて見ました。
昔の福岡ならば1区画100坪程度、最近のものだと60坪程度が良くある分譲宅地のパターンだと思います。小家族化が進んで中産階級の収入がこのまま頭打ちであれば将来的には50坪程度があたりまえになるかもしれません。
大体背中合わせに宅地を並べて、6mの道路を挟んで(小規模だと4m)街区のコーナーは角を切って・・・というのが従来のパターンだと思います。
折角新しく町並みを作るというのに、なんかせせこましいですよね(角切ってるだけいいですが^^;)。
そうは言っても経済活動として宅地開発をしているのだから、規模が大きすぎて売れない区画を作るわけにも行かないし、むやみに道路を太くもできません。
そこで図のように街区のコーナーだけでも共有地にして、町の中の隙間にしてやるといいのではないかと昨日の夜ふと思いました。


なんというか街区全体の印象がぐっとやわらかくなるような気がします。歩いていても車で移動していても、曲がり角の部分が詰まっているのと空いているのでは印象が全然違ってきますよね?

残念ながら現在の不動産価値としては2面道路の角地の方が高評価になります。
分譲業者としても1区画でも多くした方が利潤が大きいというのも確かです。
しかし1区画は狭くても町全体でゆとりみたいなものを作ることができれば、魅力的な宅地になり得るのではないでしょうか?1区画を小さめにして数を増やした方が事業の採算としても上がると思います。